皆さんは、宮崎県高千穂町をご存じでしょうか?古事記や日本書紀にも登場するこの地は、神話の舞台として「神話の里」とも呼ばれています。特に有名な天岩戸神社や天安河原は、訪れるだけで心が洗われるような不思議な力を感じられる場所です。
今回は、あいにくの雨の中、高千穂を訪れる機会がありました。雨の日の観光というと少し不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は雨の日だからこそ感じられる特別な魅力があります。そんな旅の様子を、写真や動画とともにお届けしたいと思います。ぜひ最後までお読みください。
パワースポット巡り!天岩戸神社と天安河原で心を清めて雨の日に感じる神聖さ
宮崎県高千穂町を訪れた際、神話の舞台として名高い高千穂の聖地、「天岩戸神社」と「天安河原」を参拝しました。この日はあいにくの雨。それでも、雨に濡れた風景の中で特別な神秘を感じることができました。
目次
天岩戸神社参拝記:雨上がりの天安河原で感じた神秘
天岩戸神社西宮
最初に向かったのは、天岩戸神社の西宮。車を西宮手前の駐車場に停め、傘を差しながら参道を歩いて行きました。木々に囲まれた道を進むと、雨音が心地よく響き、しっとりとした空気が漂います。参道を抜けた先にある西本宮は、天照大神が隠れたとされる天岩戸を拝む神聖な場所です。
案内人の方の説明を聞きながら、岩戸を遥拝しました。その瞬間、自然と手を合わせる自分がいて、天岩戸を拝み心が静かに落ち着いていくのを感じました。(岩戸は川を挟んだ向こうに洞窟が見えます。こちらは撮影禁止)
天岩戸に隠れた天照大神と神々の舞
天岩戸(あまのいわと)に隠れた天照大神(アマテラスオオミカミ)を再び現世に戻すために、神々が様々な試みを行ったという話は、日本の神話の中でも最も有名なエピソードの一つです。
天照大神が隠れた理由
天照大神は、弟の須佐之男命(スサノオノミコト)の乱暴狼藉に心を痛め、天岩戸と呼ばれる洞窟に隠れてしまいました。太陽神である天照大神が隠れたことで、世の中は闇に包まれ、様々な災いが起こるようになりました。
神々の苦悩と試み
神々は、天照大神を再び現世に戻すため、様々な方法を試みました。
- 食べ物や飲み物の供え: 天岩戸の外に、天照大神が好む食べ物や飲み物を供え、その香気で誘い出そうとしました。
- 神楽の奉納: 神楽を奏で、天照大神の気を引こうとしました。
- 鏡の設置: 天照大神が自分の姿を見るために、鏡を設置しました。
しかし、これらの試みは全て失敗に終わってしまいます。
天宇受賣命(アメノウズメノミコト)の舞
ついに、天宇受賣命(アメノウズメノミコト)という女神が、ある大胆な方法を思いつきます。彼女は、神々に見えないように隠れて、岩戸の前で激しく踊り始めました。その様子は非常にこっけいで、神々は皆、思わず吹き出して笑ってしまいました。
天照大神は、外で何が起こっているのか気になって、岩戸の隙間から少しだけ様子を伺いました。そのとき、天手力男命(アメノタジカラヲノミコト)が隙をついて岩戸を押し開け、天照大神を再び現世に戻すことに成功したのです。
この物語が意味するもの
この物語は、単なる神話としてだけでなく、深い意味を含んでいます。
- 太陽の復活: 天照大神の復活は、暗黒から光への再生、つまり生命の誕生を象徴しています。
- 神々の協力: 様々な神々が力を合わせ、困難を乗り越えたという点は、共同体や社会の重要性を示しています。
- 笑いの力: 天宇受賣命の舞は、笑いの持つ力、そして心の開放の大切さを教えてくれます。
この神話を通じて、人々は自然の力、生命の尊さ、そして人々の協力の重要性を学び、古代から現代まで語り継いできたのです。
天安河原は神秘の場所
次に向かったのは、天安河原。天岩戸神社から少し歩いた場所にあります。道中は細い石畳が続き、雨で足元が滑りやすくなっている部分もありましたが、雨に濡れる木々や苔むした岩が独特の美しさを放ち、歩くだけで癒されました。
天安河原に着くと、最初に目に入ったのは、無数に積み上げられた小石の山々。訪れた人々が願いを込めて積み重ねた石が広がる風景は、壮観そのものでした。そして、その奥には大きな洞窟が。ここが、八百万の神々が集まって相談を行ったと伝えられる天安河原の洞窟です。
八百万の神々の会議
天安河原は、まさに神々の会議場であり、宇宙の秩序を再建するための重要な場所だったと考えられます。 天安河原の意味: 「天安」は「天の安らぎ」という意味であり、神々が集まって議論し、平和を取り戻そうとした場所であることを示しています。
天岩戸神社東本宮について
宮崎県高千穂町にある天岩戸神社には、東本宮と西本宮があります。東本宮は、天照大神が天岩戸から出てきて、最初にお住まいになられた場所を御祀りしています。
詳しくは動画で
天岩戸神社アクセスとポイント
〒882-1621
宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073番地1
TEL.0982-74-8239
FAX.0982-74-8911
社務所 8:30~17:00
九州各地よりお車でお越しの方
○福岡・佐賀・長崎・鹿児島方面
九州自動車道から嘉島JCTを経て九州中央自動車道に入り山都中島西ICでおりる。山都中島西ICより約1時間15分。
○宮崎・大分方面
東九州自動車道から延岡JCTを経て九州中央自動車道に入り、終点蔵田で国道218号線におり、再び平底ICで九州中央自動車道に入り、日之影深角ICで降りる。日之影深角ICから7分。
交通機関ご利用の方
○熊本駅・熊本空港→宮崎交通 特急バス「高千穂号」→高千穂バスセンター→路線バス→天岩戸神社
○延岡駅→宮崎交通 路線バス→高千穂バスセンター→路線バス→天岩戸神社
雨は断続的に降り続いていましたが、参拝のときになると不思議と小雨になったり、時折雨が止む瞬間もありました。傘を閉じて、洞窟内をじっくりと見渡すと、冷たく澄んだ空気と静けさが広がっていました。その場に立っているだけで、自然の力と歴史の重みを感じられる特別な時間でした。
今回の参拝では、雨の日ならではの良さを改めて実感しました。雨に濡れた苔の深い緑、石畳に映る雨粒のきらめき、そして雨音が響く静かな風景。これらが相まって、高千穂の持つ神秘性が一層際立って感じられました。
いかがでしたでしょうか?雨の日の高千穂は、しっとりとした空気と雨音が相まって、神話の舞台ならではの神秘的な雰囲気をより一層際立たせていました。
天岩戸神社や天安河原は、晴れの日はもちろん、雨の日でも訪れる価値がある特別な場所です。どんな天候でもその時々の魅力を楽しむことができるのが、高千穂の素晴らしさだと感じました。
これから高千穂への旅を計画される方は、ぜひ参考にしていただければ嬉しいです。また、皆さんの旅の感想や思い出もコメントでお聞かせください!
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